私の障がい人生 その4

キム・ビョンス(韓国在住)

 さて里心がついて高校2年生で大阪に戻った私はやはり学校でブラスバンド部に入部、テナーサックス担当で旧友達とまた吹奏楽演奏に精を出すことになります。

夏休みに入ると秋のコンクールに備えてクラブでは合宿をして練習をします。
個人練習をしている最中に耳から空気が漏れる音と言いますか、ジーッという雑音が聞こえてきて部長に事情を話してそれまでたまに持病の中耳炎を患っていたとき通っていた耳鼻科病院に駆け付けるとすぐ大学病院に行くことを勧められました。

足の手術でお世話になった大阪私立大学病院に診察を受けに行くとすぐ手術した方がいいということで急遽入院手術となりました。

高校1年の時友人と夏に海水浴を楽しんだとき耳に入った水を放置して中耳炎を起こしていたのを病院に行ったり行かなかったりしていたのが元で悪化していたようでした。

手術が終り部屋に戻って麻酔が覚めると無性に喉が乾く。付き添っていた母親に給水器で水を飲ませてもらうのだがどうも片方の口から水が漏れる。夜になると看護婦が私の右目に軟膏薬を目を見開いたまま塗りに来る。どうも顔面右半分が思い通りに動いていないようでおかしい。母にどうも顔半分がおかしいので手鏡で顔を見たいとせがむが母は見なくてよいと取り合ってくれない。

手術のあった明くる日、私が幼いころから非常に可愛がっていた小学生の姪が母親と病院に見舞いに来てくれました。姪は私を見るなり「お兄ちゃんじゃない」と怖がって近寄ろうとしません。私は無理やり母から手鏡をもぎ取り自分の顔を見ると、そこには唇は左側に片寄り目は瞬きもしないで見開いたままの無惨で奇妙な私の顔がありました。話しても左半分だけが動作し、右半分は何の動きも見せない顔面神経障がいを起こしている私の顔がありました。

怪人のような顔をしたお兄ちゃんに映ったので至極当然な反応だったのでしょう。

顔面神経障がいから生じる問題は私に深刻な精神的障がいをもたらすことになります。(つづく)

error: Content is protected !!